湖南省は、中国の中南部、長江の中流に位置し、中国一辛いといわれる湖南料理が名物です。張家界市は北西部にあり、壮大な自然が魅力の張家界森林公園や天門山が世界遺産として近年日本でも有名です。張家界森林公園は、張家界景区、天子山景区、楊家界景区など柱状の岩山が連なり、面積は約 4,800 ha の中国初の森林公園です。ここは、2009 年に公開された映画「アバター」の舞台にもなっており、今では阿凡达(アバター)と名付けられている場所もあり、世界中から観光客が訪れる人気の観光スポットです。 2002 年には、地上から頂上まで 326 m の高さを行き来する屋外の百龍エレベーターが設置されました。設置される前は3時間かかっていたところが、今では2分弱で行き来することができます。ガラスの向こうに絶景を見ることができることから、このエレベーターも立派な観光地となっています。エレベーターの他にも、ロープウェイやバスがそれぞれのエリアをつないでおり、移動時間が大幅に短縮され、安全に観光できるなど、観光客の満足度を高めることができています。2024 年1月に訪れた際、私もエレベーターに乗ってみました。エレベーターに乗るとすぐに全面ガラス張りの周囲一面に岩山の景色が現れ、まるで地の底に降りているような感覚です。乗客は、その絶景に思わず感嘆の声をあげ、一斉に写真を撮影し始めます。その一体感はまるでテーマパークのアトラクションに乗っているかのようでした。 300 m を超える断岸とエレベーターという巨大な人工物とのコントラストは中国ならではかもしれません。皆さんもこの風景を見に中国に来てみませんか。